お悩みQ&A

一般的なご相談例を下記に載せております。お困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。

婚約に関するお悩み事例

婚約は結婚の約束のことを言いますが、法律上形式が定められているわけではありません。恋人同士が本気で結婚する約束をしたなら一応婚約が成立したと言ってもいいかもしれませんが、恋愛関係にある男女が二人だけで結婚しようと言い合っただけではすぐに婚約が成立したとは言えないという判決例もあります。自分が誠心誠意約束したとしても、相手が不誠実の場合には、本当に婚約があったと証明することはとても難しいです。後日のトラブルを回避するためにも、結納を交わしたり、婚約の印であることが分かるようなプレゼント(指輪など)を渡したり、親しい友人知人に婚約したことを発表するなどはしておくべきだと思います。

結納は結婚の成立を目的としていますから、結婚をしなかった場合には原則返却しなければなりません。ただし、婚約解消の原因が結納を納めた側の有責な行為にある場合には、結納金の返還を求めることは信義則に反するため、認められません。また、結婚をしていなくても、夫婦としての生活実体を有するに至っているといえる場合には、結納はその目的を達しているといえるため返還をする必要はありません。

婚姻届けを提出していなければ、法律上結婚したことにはなりませんが、内縁関係は認められます。内縁とはいえ同居生活を始めている以上、結納が贈られた目的は達しているといえるので、結納は返さなくてもよいと考えられます。ただし、夫婦共同生活とは認められないような極めて短期間の同居の場合には返却義務が生じる場合があります。

婚約を正当な理由なく、不当に破棄すると損害賠償責任を負う場合があります。例えば、親が反対している、他に好きな子ができた、相手の学歴が気に入らない、預貯金の額が思ったより少ないなど、婚約を解消するための正当な理由とは言えないものをいいます。損害の賠償の中身ですが、結婚式場のキャンセル料や結納品の購入費用、共同生活をするために家を借りていた場合の費用、結婚準備のために退職していた場合には相当期間の給料相当額など多岐に亘ります。

嫉妬深くて困るというのは感情的側面が強く、感情という個人的な内面の当不当を判断することは基準があいまいで非常に難しい場合が多いのが実情です。ただし、相手が客観的に見ても性格異常者であるとはっきりいえるような場合には、婚約解消について正当な理由があるといえるので婚約解消をしても責任は問われません。

      

結婚に関するお悩み事例

              

当事者間で結婚する意思がない以上、たとえ婚姻届が提出され受理されていたとしても、その結婚は無効となります。ただし、戸籍上夫婦の形ができてしまっているため、戸籍を元に戻すためには裁判上の手続きが必要となります。

嘘の事実を真実と信じて結婚したのであれば、詐欺による結婚に当たりますので、それを理由に結婚を取り消すことができます。ただし、結婚の申し込みの際、自分をよく見せたいというのはよくあることですので、ある程度誇張された学歴や学情成績、家柄、資産、収入などは詐欺には該当しない場合があります。

夫婦の生活費は共同で分担する必要があります。夫婦のどちらか一方が経済的に勝っていればそれに応じて負担額が大きくなり、一方に負担能力がなければ他方が全額負担をすることになります。いずれにせよ、夫にあるというわけではなくあくまで夫婦共に生活費を分担する必要があるというのが前提です。

夫婦の生活に必要な物は、どちらが買ってもふたりとも支払い義務が生じます。生活に必要な物の範囲がどの程度かは、夫婦の財産や収入、社会的地位、職業などによって異なってきますので、必ずしも同一には論じられません。食費や光熱費などは問題なく含まれますが、安月給取りの妻が豪華なマンションを借りる契約をしたり、何百万円もする外国製の家具を購入するといったようなことは、生活に必要なものには含まれませんので、支払い義務は生じません。

夫婦それぞれの財産はそれぞれのものですので、夫婦といえども互いにその財産については、何の権利もありません。例えば、結婚前から持っていた物、結婚の際親や友達から贈られた物、相続によって得た物、などはその人個人の所有物となります。もっとも、夫の収入で夫婦の共同生活が営まれている場合、家計の中から妻が自分の洋服やアクセサリーを購入した場合には、妻の財産となります。


離婚に関するお悩み事例

              

離婚には大きく分けて2種類あります。一つは夫婦が話し合って別れる方法と裁判所(地方裁判所・家庭裁判所)を通して別れる方法です。家庭裁判所を通して離婚するにも調停離婚と審判離婚の二通りの方法があります。話し合いで別れる場合、役所に離婚届を提出すればそれだけで離婚が成立します。話し合いで離婚ができない場合には、相手の所在地を管轄する家庭裁判所に調停の申し立てをします。調停で離婚の話がまとまると、子供の親権や養育費、財産分与、慰謝料などを含めた調停調書が作成され、その調書によって離婚が成立します。調停がうまくいかない場合には、家事審判官や調停委員の意見を聞き、調停に代わる審判をすることができます。異議なく審判が確定すれば判決と同様の効果を持ちますので離婚が成立します。調停でも審判でも解決できなければ地方裁判所に訴訟を起こして判断してもらうことになります。

離婚に承諾していない場合、勝手に離婚届を提出されても、それは無効となります。ただし、離婚届が知らないうちに出されると戸籍を直すために裁判の手続きをしなければなりません。無断で離婚届を提出されそうな気配がある場合には、予め役所に対して離婚届を出されても受理しないように書面を提出しておくことができます。その場合、一定期間離婚届を受理しないで貰えます。

配偶者の一方が亡くなった後、離婚するという制度はありません。つまり、夫が亡くなった場合でも、夫の親族との関係は終了しません。ただし、夫の死亡後、役所に「姻族関係終了届」を提出することにより、夫の親族との姻族関係は終了します。この場合、夫側の親族の了承は不要なので、届出をするだけで関係を終了させることができます。

離婚後100日を経過すれば再婚をすることができます。これは、女性が離婚をした場合、再婚後に産まれた子どもがどちらの夫の子どもかわからなくなる等を理由としています。ですので、100日を経過していなくても、(1)本人が前婚の解消または取消しの日であると申し出た日より後に懐妊していること、(2)同日以後の一定の時期に懐妊していないこと、(3)同一以後に出産したことのいずれかについて診断を行った医師の証明書が添付されて婚姻届がなされれば、届出が受理されて婚姻することができます。

裁判で離婚するには離婚の原因が必要となります。離婚原因は法律上決められており(1)配偶者の不貞行為、いわゆる不倫(2)配偶者の一方が他方を悪意で遺棄したこと(3)配偶者の3年以上の生死不明(4)配偶者が回復困難な強度の精神病にかかったとき(5)その他結婚を継続できないような重大な事由がある場合、の5つに限られています。性格の不一致は(5)に該当するとして離婚が認められる場合がありますが、性格の不一致は抽象的ですので、離婚が認めれるためには、夫婦共同生活が全く崩壊してしまったときで、かつその原因が自分の責任とはいえない場合に限られます。

離婚の原因となる不貞行為とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいいます。妻以外の女性と食事をするだけでは、性的関係を結んだとは言えないため、不貞行為には該当しません。よって、離婚はできません。ただし、民法では、上記のQ&Aでも記載してあるように、離婚原因を列挙しています。民法770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する場合には離婚は認められる可能性があります。

夫と別居していることで既に婚姻関係が破綻しているのであれば、その後夫が恋人を作って不貞行為をしたとしても、その不貞行為は離婚原因になりません。また、それを理由に夫の恋人の女性に対して慰謝料を請求することもできません。

不倫をした側から離婚を請求することは原則できません。ただし、裁判所の判例では一定の条件のもと、有責配偶者(不倫をした側)からの離婚請求が認められる場合があることを判示しています。具体的には、(1)夫婦の別居が両当事者の年齢および同居期間との対比において相当の長期間に及び、(2)その間に未成熟の子が存在しない場合には、(3)相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状況におかれる等離婚を許容することが著しく社会正義に反するというような特段の事情がない場合には、有責配偶者からの離婚請求が認められることがあります。

民法では離婚原因に「配偶者の一方が他方を悪意で遺棄したこと」を挙げています。「遺棄」とは、民法752条の義務を履行しないことをいいます。つまり、正当な理由なく同居しないことや、夫婦がなすべき協力義務を果たさないことや、扶助義務を果たさないことを意味しています。「悪意」とは、遺棄することによって積極的に婚姻関係が破綻させようとすることをいいます。生活費をくれないことが「悪意の遺棄」にあたるかどうかは、夫婦の収入の有無、その金額の多寡、生活費を入れない目的や原因・理由などを総合的に考慮して判断されることになります。

民法では「配偶者の生死が3年以上明らかでないとき」には離婚原因になると規定されています。3年以上生存も死亡も確認できない状態が続いている場合には、離婚をすることができます。

民法では「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき」には離婚原因になると記載されています。「強度の精神病」とは、夫婦として通常求められる協力扶助義務を果たせないことをいい、「回復の見込みがないとき」とは、不治の精神病であることを必要とします。離婚原因に該当するかどうかは、夫の精神病の度合い等を総合的に考慮して判断していくことになります。

民法では、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する場合には離婚原因になると規定されています。「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、婚姻関係が深刻な破綻状態となり回復の見込みがない場合をいいます。暴行が離婚原因になるかどうかは、暴行の程度、頻度等を総合的に考慮して、婚姻関係が破綻しているかどうかを判断されることになります。

身体的な暴力だけでなく、精神的DVやモラハラなどの精神的暴力についても、離婚原因となり得ます。精神的な暴力の頻度や程度等を総合的に考慮して「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかを判断していくことになります。

姑との関係が悪いというだけでは「婚姻を継続し難い重大な事由」には当たりません。ただし、夫が嫁姑関係に無関心で関係改善に協力せず、円満な夫婦関係の実現に努力する態度がみられないときなど、それらの事情を総合的に考慮して婚姻関係が破綻していると認められれば、離婚原因になる場合があります。

夫婦関係にある者はお互い貞操義務があるので、不倫をした場合には慰謝料請求の対象となります。ただし、貞操義務を負うのは夫婦としての実体がある場合に限られており、既に夫婦関係が破綻した後に一方が不倫したとしても、貞操義務違反にはならず、慰謝料は発生しません。

内縁とは、婚姻届はないが婚姻の意思を持って事実上夫婦としての生活を営む男女関係のことをいいます。戸籍上夫婦とはいえないため、相手の同意なくして一方的にその関係を解消することはできます。しかし、夫婦としての実体はあることから法律上の夫婦に準じた扱いがされています。つまり、内縁関係を解消するためには正当な理由が必要で、正当な理由なく内縁関係を解消する場合には、慰謝料を請求することができます。また、慰謝料以外にも財産分与の請求、子どもの養育費の請求も認められます。

財産分与は、夫婦の一方が財産を分けて貰うことをいいますが、離婚の際、配偶者の一方は他方に対して財産分与の請求をすることができます。これは、夫婦が協力して作り上げた共有財産は離婚のときに清算分配するべきという意味合いと、経済力のある者は離婚後も配偶者であった者が少なくとも生活の目途が立つまでの間は、経済的援助を行うことが義務であるという意味合いがあります。財産分与は基本的に夫婦の話し合いで決めますが、話し合いできないときは家庭裁判所への申し立てによって決めてもらうことになります。

夫名義のマンションであっても、夫婦で貯めたお金を頭金にしていたり、夫婦それぞれが協力して住宅ローンを返済している場合には、妻の助力によって形成した財産といえるので、その部分を妻の分与することができます。マンションの頭金を一方の両親が用意したり、婚姻前の預貯金から頭金を出していた場合などは、夫婦が婚姻期間中に協力して形成したものとはいえないため、財産分与の対象にはなりません。

退職金は、賃金の後払いの性質を持っています。婚姻期間中の労働に対して支払われる部分は夫婦が協力して形成した財産であると評価できるため、退職金は財産分与の対象となります。

離婚に際して行われる財産分与の割合は原則として2分の1です。財産分与は夫婦が婚姻期間中に協力し合って形成した財産を清算するものだからです。夫婦で協力するとは、外で働いて稼いでくることだけを意味するのではなく、家で家事・育児をすることも含みます。片方の収入が少なかったとしても、財産形成に向けられた夫婦の協力は基本的には同じであると評価されます。

別居後の夫婦においては、子どもを監護している側や収入の少ない側は相手側配偶者に対して、生活費の援助を求める権利があります。(婚姻費用分担請求権)。また、離婚した後は、夫婦間では生活扶助義務はなくなりますが、未成年の子どもがいる場合には、子どもを育てている側は、相手に養育費を請求することもできます。

父が自らの意思で自分の子どもであることを承認(任意認知)しない場合、強制認知を行うことができます。強制認知とは、父が子を認知しない場合に、子どもの側から父子関係の存在を主張する認知の訴えをすることをいいます。調停・審判・判決のいずれかによって認められれば、出生の時にさかのぼって父との間に法律上の親子関係があったものとして扱われます。

民法では、離婚をする場合、父母のいずれか一方を親権者と定める必要があると規定されています。よって、子どもの親権を共同で持つことはできません。

子どもの親権を話し合いによって決まらない場合には、家庭裁判所に離婚調停の申し立てをし、その中で親権者指定の申し立てを行うことになります。離婚調停でも決まらない場合には、家庭裁判所に離婚訴訟を提起し、離婚判決とともに裁判所に親権者を決めてもらうことになります。

離婚の際に、子どもとの面会について何ら取り決めを行わなかった場合や、取り決めをしていたが面会が実現しない場合には、家庭裁判所の面会交流調停や審判の手続きを利用することができます。

離婚の前に一方の配偶者が子どもを連れて出て行ってしまった場合、子どもを自分のもとに取り返す方法としては、家庭裁判所に自分を子どもの監護者に指定し、かつ、自分に子どもの引渡しを命じる審判を申し立てる方法があります。また、緊急性を要する場合には、審判前の保全処分として、子どもの監護者指定および子供の引渡しの仮処分を申し立てることができます。

原則として、結婚によって苗字を改めた方は結婚前の苗字に戻りますが、離婚の日から3か月以内に、婚姻中の苗字にするということを役所に届け出ることによって、結婚中と同じ苗字を名乗ることができます。

離婚後夫婦の苗字が変わっても、子どもの苗字は変わらないのが原則です。子どもの苗字も変更したい場合には、家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立書」を提出し、許可を受ける必要があります。

借金返済に関するお悩み事例

              

返済期限に遅れてしまった場合、実際に借りたお金(元本)以外に、利息や遅延損害金の支払いを請求される場合があります。

貸主が領収書を発行してくれない場合には、借主は領収書が交付されないことを理由に支払いを拒絶することができます。これは借主が二重に支払いを請求されることを防止するために認められた権利です。(同時履行の抗弁権)。この場合、支払いを拒絶しても履行遅滞にはなりませんので、遅延損害金を支払う必要はありません。

当事者間に①金銭の受け渡しと②返済の約束さえあれば、書面がなくても金銭消費貸借契約は有効に成立したといえます。

借主は貸主に対して、借りたお金を返済(現実の提供)しない限り、履行遅滞の責任を負うことになります。ただし、貸主が返済金を受け取ろうとしない場合には、借主は支払いの準備をして、貸主にお金を受け取ってくれるよう催告する文書を送付すれば、現実に提供しなくても弁済の提供があったとされ履行遅滞の責任は免れます。それでも、貸主がお金を受け取ってくれない場合には、法務局(供託所)に返済金を預けるという形で、貸主に弁済したのと同じ効果を生じさせることができます。(弁済供託)

金銭消費貸借契約で貸主が死亡したとしても、借主の返済義務が消滅するということはありません。借主は貸主が死亡したと後は、貸主の相続人に返済していく必要があります。ただし、相続人が誰だかわからない場合には二重払いの危険がありますので注意が必要です。過失なく相続人が誰だかわからない場合には、「債権者不確知」を原因として弁済金を供託しておくことができます。供託しておけば返済済みであるとみなされるので、借主は債務不履行の責任から免れることができます。

保証契約は主たる債務(友人の債務)を担保することを目的とするものですから、主たる債務者である友人が死亡したとしても、主たる債務者の債務は相続人に承継されるので、保証人が負う保証責任は消滅しません。もっとも、債権者から保証人に支払いを請求された場合には、まずは相続人に請求せよと主張することができます。(催告の抗弁権)

相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所で手続きを行う必要があります。ただし、被相続人(両親)の不動産を売却するなど、相続財産の処分行為を行った場合には相続を承認したことになりますので、その後、相続放棄はできなくなります。(法定単純承認)。

相続放棄をすれば最初から相続人ではなくなるので、被相続人名義の家に住み続けることはできなくなります。もっとも、限定承認をすれば住み続けることができます。限定承認では、相続財産の範囲で被相続人の債務を弁済すれば、被相続人名義の不動産を取得することができるので、両親の家に住み続けることが可能となります。この場合の弁済額は家庭裁判所が選任した鑑定人によって決定されます。

貸金業者は、顧客の年収の3分の1を超える貸付を行う場合(個人過剰貸付契約)や、顧客の返済能力を超えた貸付けにあたると判断された場合には、貸付契約を結ぶことができません。つまり、原則的に年収の3分の1を超える金額の借り入れはできません。これは借主が多重債務に陥りることを防ぐために定められた制度です。(銀行カードローンや低金利ローンへの借り換えなど例外あり。)

      

消費者金融に関するお悩み事例

              

貸金業を営む者は、債権の取り立てにあたって、人を威迫したりすることが法律によって規制されています。(貸金業法21条1項)。悪質な取り立てに遭遇した場合には、すぐにご相談ください。

口座に勝手に振り込んだ後、多額の利子を要求してくる行為を押し貸しといいます。このような行為は、振り込みをされた側にお金を借りる意思がない以上、契約(金銭消費貸借)は成立していません。つまり、不当な振り込みをしてきた業者から、不当な利子等を請求されたとしても応じる必要はありません。

実際にはお金を貸していないにも関わらず、借金の返済を請求することを一般に「架空請求」と呼びます。契約は当事者が合意しない限り成立しないのが原則です。このような架空請求は違法ですので、すぐに警察に相談しましょう。


任意整理・特定調停・個人民事再生に関するお悩み事例

              

任意整理は、弁護士等を代理人として裁判外で交渉を進める私的な整理であるのに対し、特定調停は、裁判所を利用した公的な整理のことをいいます。

特定調停において、当事者が合意しその内容が調書に記載されると、それは裁判での判決と同じ効力を持つことになります。その後、返済が困難になった場合、再度債権者と交渉して強制執行を待ってもらえるよう交渉するという方法が考えられます。但し、返済の目途が全く立たない場合などは、債権者も交渉に応じてくれることはないと思われますので、自己破産の申し立てなどの手続きに進むことになります。任意整理の場合は、債権者は直ちに強制執行をすることはできませんので、債務不履行を理由に訴訟を提起してくると思われます。(任意整理が強制執行認諾文言付きの公正証書の場合は強制執行ができます。)この場合も、債権者と交渉して月々の返済額を減額してもらうという方法が考えられますが、返済の目途が立たない場合には、自己破産の申し立てなどの手続きに進むことになります。

個人民事再生手続きは、債務者に破産手続き開始の原因となる事実の生ずるおそれがあるときに、裁判所に再生手続開始の申し立てをすることができます。破産手続き開始の原因となるのは「支払不能」と呼ばれる状態をいい、個人民事再生では「支払不能」以前の状態である「支払不能のおそれ」があることが手続き開始の条件となります。つまり、破産しないで民事再生手続きを行えるかどうかは、「支払不能」状態に陥っているかどうかが基準となります。

任意整理をして、毎月の返済予定額の支払いが可能であれば、自宅を失わずに債務整理をすることができます。返済予定額の支払いが難しい場合には、個人民事再生を検討することになります。個人民事再生では、「住宅ローン特則」というものがありますので、この手続きを利用することができれば、自宅を失わずに債務整理をすることができます。なお、自己破産をした場合には、借金を支払う必要はなくなりますが自宅も手放す必要がありますので、自宅を失わずに債務整理をすることはできません。

民事再生法が規定する個人民事再生の中の「給与所得者等再生」を利用することができれば可能です。


自己破産に関するお悩み事例

              

債務者が裁判所に対して自己破産の申し立てをした場合、裁判所は破産手続開始の決定をすることになります。この決定がされると債務者の支払不能状態が認められることになりますが、この決定を受けただけでは借金の支払い義務がなくなるということはありません。借金から解放されるためには、破産手続きに続いて免責手続きという別の手続きを申し立てる必要があります。この手続きで免責が認められてはじめて借金の支払い義務がなくなります。

破産法では、破産者がギャンブルなどで著しく財産を減少させたり、過大な負債を抱えた場合には、免責不許可にあたるとされています。もっとも、この規定を厳格に適用すると免責によって経済的負担から解放される破産者がほとんどいなくなってしまうという現状から、ギャンブルなどで作った借金であっても、裁判所の裁量によって免責が認められる場合があります。

破産は、借金が嵩み支払不能になってしまった債務者のやり直しを図る制度のことを言います。どの程度の借金があれば支払不能に当たるかは、債務者が置かれている状況や借金額等を総合的に考慮して判断されることになります。

破産手続開始決定が行われると、債務者は自分の財産であっても自由に処分することができなくなります。また、裁判所の許可なく住所を変更できませんし、郵便物も破産管財人を経由して届けられます。さらに、弁護士や公認会計士といった一定の資格を要する職種には就けなくなります。その他にも数々の制限がありますが、選挙権や被選挙権が制限されることはありません。

妻が結婚前から所有していた財産、結婚後に妻の名義で得た財産など、妻固有の財産として認められるものについては破産の効力は及びません。

債務者が破産すると、債務者が所有する財産は現金に換価されて債権者に配当されます。生命保険や学資保険などはその額等を総合的に考慮して処分の対象となるかどうかが判断されることになります。

債務者(賃借人)が破産すると、賃貸人としては今後賃料が支払われないのではないという不安が生じると思います。しかし、この場合でも、賃料の不払いが現実とならない限り、賃貸人は賃貸借契約を解除することができないため、賃借人が破産をしただけではアパートから追い出されることはありません。

破産者の今後の生活のために、当座の生活資金として99万円以下の現金は手元に残しておくことが認められています(自由財産)。もっとも、預貯金は現金には該当しませんので、原則として20万円を超える部分については自由財産に含まれません。

自動車のローンの支払いを終えている場合で、かつ、自動車の査定額が約20万円以下の場合であれば、換価対象とはなりませんので、自己破産をしても自由財産として自家用自動車を手元に残しておくことができます。

破産手続き開始の決定が行われると、それまでの債権者による差押え手続きは停止し、さらに、新たな差押えもできなくなります。つまり、破産手続開始の決定後には債権者は債務者の給料を差し押さえることはできません。

自己破産による免責の対象は、借金などの債務に限られず、不法行為に基づく損害賠償債務や慰謝料債務なども含まれるので、交通事故の賠償債務なども免責の対象となります。もっとも、故意または重大な過失によって引き起こされた不法行為については免責の対象にはなりません。

民事法律扶助制度というものを利用すれば、弁護士費用を立て替えてもらうことができます。

遺言に関するお悩み事例

              

 遺言は専門家に頼まなくても、ご自身で手書きで書くことができます(自筆証書遺言)。この自筆証書遺言に必要な条件は、すべて自筆で書くこと、日付を入れること、署名押印をすること、の3点です。パソコンで書いたり、子供や知り合いに代筆を頼むことはできません。

公正証書遺言とは、公証人関与のもと作成する遺言です。記載に不備なく法的な条件を持ち、かつ第三者が証人となることで公文書として扱われるため、最も確実な遺言書と言えます。原本は公証役場に長期間保管されますので、滅失、隠匿、偽造などの恐れがありません。執行についても、家庭裁判所の検認を受けなくても開封することができます。このように公正証書遺言には多くのメリットがありますが、作成に少し手間がかかってしまうという点がデメリットといえます。

遺言は、遺言書に記載されてこそ効力を発揮しますので、口約束は遺言にはなりません。死んだらあげるというのは遺言ではなく、贈与の意思を示したということになります(死因贈与)。死因贈与には二つの要件があります。ひとつは、証人がいるかどうか。もうひとつは、相続人全員の承諾を得ることです。これらの要件を満たせば贈与を受けることができます。

遺言書では誰にどのように相続しても自由ですので、相続の分け方が不平等だとしても無効にはなりません。一方で、遺言書の記載で一切相続がなかったとしても、遺留分については保障されます。遺留分とは、被相続人が相続人のために残す必要のある財産の割合のことをいいます。よって、相続人は遺留分の範囲内では相続を受けることができます。


贈与に関するお悩み事例

              

贈与税とは、相続時を除いて、個人が個人から金銭などの財産を譲り受けた場合に、譲り受けた側が納付する税金のことをいいます。子供が親から生前に一定額以上の財産を貰ったときには贈与税がかかります。ここでいう財産は金銭に限られません。預貯金、有価証券、土地、建物、家財道具、宝飾品、著作権、特許権、商標権、自動車など、金銭的な価値のあるものはすべて含まれます。

贈与税は、贈与者と受贈者との関係や課税価格の多寡によってその金額が異なります。非課税になる場合は多岐にわたりますが、基本的に、受贈者1人につき年間110万円までは贈与税はかかりません。また、生活費や教育費のための贈与、冠婚葬祭などのための金品、離婚時の財産分与、結婚や子育て資金の一括贈与、など贈与とはみなされないものもありますので、これらも非課税となります。

教育資金として一括で贈与する場合、「教育資金一括贈与」という制度を用いれば、30歳未満の子供や孫に対して、受贈者1人につき、1500万円までは贈与税がかかりません。

借金の肩代わりをしてもらうと、「みなし贈与」になり、原則として贈与税がかかります。もっとも、貰った人が債務超過などで明らかに返済能力がない場合には、みなし贈与にはならず贈与税はかかりません。

受け取った財産が慰謝料や財産分与の場合には、贈与には当たらず贈与税はかかりません。これは、相手方から贈与を受けたものではなく、夫婦の財産関係の清算や離婚後の生活保障のための財産分与請求権に基づき受けたものといえるからです。もっとも、住居等の土地建物を財産分与し譲渡された場合など、例外的に税金がかかる場合がありますので気を付ける必要があります。

相続税の課税逃れのために、生前に贈与されないようにするために、贈与税は、相続税に比べて基礎控除額が低く、税率も高くなっています。もっとも、贈与税は人や時期を分ければ節税が可能となる場合があります。

贈与はあげる側ともらう側との間で契約があってはじめて成立するものです。相手に知らせずに貯金をする場合、それは贈与には当たらず、名義貯金となり相続財産となります。

日本在住の親から海外在住の子供に贈与した場合、国内財産、海外財産ともに贈与税の対象となります。海外在住の親から海外在住の子供に贈与した場合、日本国内に居住していた時期を問わず、国内財産に関しては贈与税の対象となります。海外財産については、日本国内に住所を有していた時期によって異なります。


遺産分割に関するお悩み事例

              

預貯金など分割が容易な場合には、相続人の話し合いによって現物を分割する方法(現物分割)が一般的です。遺産の中に分割しにくいものがあり、相続人間で相続された金額のバランスが悪くなる場合には、その不満を解消するために、多く貰った相続人が現金等の資産を他の相続人に渡してバランスを取るという方法(代償分割)というものもあります。さらに、土地を売って得たお金を相続人間で分けるという方法(換価分割)というものもあります。

遺産分割では、法定相続分に従って分けなければないないということはありません。法定相続分というのは、裁判で決着させる必要がある場合のよりどころとなる目安ですので、相続人間で合意できれば、その割合で分けることができます。

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